生産者が語る 岡山の桃の魅力と選び方。

産地レポート

2023.8.8

前回に続き、総社市で桃を育てる吉富さんと佐伯さんに、岡山の桃についてお話を伺いました。
https://okayama-craft-fruit.com/news/2023/08/01/777/

まずは桃の生育で大切なことについて。

佐伯さん:桃の生育で大切なのは、最終的にいくつ実らせるか、早くから逆算することですね。生育が始まる前の冬から収穫の数を考え、余分なつぼみを落とす摘蕾(てきらい)という作業をします。

たくさん実った桃の木

吉富さん:桃の木は一本当たりでおよそ20万ものつぼみを付けますが、つぼみの段階で10分の1までに落としていきます。花が咲くときに養分を使うので、良い桃を育てるためにも重要な作業です。

なんと膨大な数のつぼみは、一つ一つ落としていくそうです!
似た作業に余分な実を落とす摘果(てきか)がありますが、急に作業を進めるのは木にもよくないため、全体を通して少しずつ進めるといいます。
大切なのは木の持つ力を引き出すこと。
おいしい桃を育てるには、木や桃のことを第一に考えた綿密な計画が求められます。

農園で作業を進める農家の方

続いて皆さんも気になる、おいしい桃の選び方を教えてもらいました。

佐伯さん:おいしい桃の選び方は、桃の“そばかす”を見ることです。私たちはよくジャビと呼びますが、桃の小さな黒い点々は果点(かてん)と呼ばれ、実は糖度が高い証しなのです。赤い桃では白い点々ですが、岡山の桃は色が白いので黒っぽい点に見えるんです」

岡山の桃の黒い点々は、おいしい桃の証し

岡山の桃を選ぶときには、黒い点々があるものを選ぶとおいしいかもしれません!
ただし桃は非常に繊細で傷みやすいため、不必要に触ったり、強い力で押したりしないように、取り扱いには注意しましょう。

桃の確認をする農家の佐伯亮太朗さんと吉富政宏さん

最後に現在旬を迎えている岡山の桃について、メッセージをもらいました!

吉富さん:岡山の桃は上品な甘さで、見た目も白く美しく、食感はとても滑らかです。今年も良い仕上がりになっていますので、ぜひ手に取っていただけるとうれしいです!

佐伯さん:私たちの地域では、7月は折り返し地点です。清水白桃といった代表的な品種以外にも、恵白(めぐみはく)、瀬戸内白桃、幸(さち)あかねなど、粒ぞろいの品種が待っており、これから15品種もの桃が出荷されます。桃は品種ごとに味も特徴も違います。まだまだたくさんの品種が登場しますので、最後まで楽しんでください!