産地レポート
2023.9.13
8月下旬、まだまだ夏の暑さが残る中、岡山県の中央部に位置する吉備中央町を訪れました。
温室栽培のぶどうに続き、いよいよ露地栽培の季節がやってきました。
現在は収穫の真っ最中で、訪れた農園では、ピオーネとシャインマスカットがたわわに実っていました。
広々とした農園で、たくさんのぶどうが実っています。
では、収穫方法について、皆さんはどのような順番でぶどうを穫ると思われるでしょうか?
ぶどう棚の真ん中や端から?もしくはランダムでしょうか?
実は端の方からだそうです。
その理由は、木は栄養を枝の先から供給し、ぶどうの色付きも端の方から変わっていくためです。
ぶどうが色付くには気温が下がることが必要ですが、今年の夏はかなり暑かったため、収穫前に色付き具合をしっかりと確認します。
全てのぶどうには袋が掛けられていますが、収穫時これを破って中身を確認します。
そしてまだ早いと判断すれば閉じ直し、また次の日に再度チェックするそうです。
一つのぶどうの糖度を測ったところ、17.3度ありました。
ピオーネの出荷基準は16度以上とされているため、しっかりと育っていることが分かりますね。
また長く実らせれば、それだけ糖度が上がるのでは?と思いますが、糖度が上がりすぎると、病気になってしまうことがあるそうです。
色付きや糖度など、絶妙なタイミングが収穫には求められます。
ぶどうのポイントは、色付きや糖度だけではありません。
酸味など食べた時の味わいも重要です。
例えばピオーネは、ほどよい酸味があることで濃厚な味わいになります。
ぶどうを食べる時には、こうした複雑な味わいにも注目してみてください。
ぶどうを長く保存し、よりおいしく食べる方法について教えてもらいました。
食べる際は軽く冷蔵庫で冷やすと、香りを感じられて、余韻のある甘みになるとのこと。
保存する際は、実をちぎって取るのではなく、実のついた枝を短くカットして、冷蔵すると長持ちするそうです。
ぜひ、いろいろなぶどうをおいしく味わってみてください!