産地レポート
2023.5.29
皆さんはお気に入りの桃の品種はありますか?
日本にはたくさんの種類があり、全国各地で育てられていますね。
実はそんな日本における多くの桃のルーツは岡山にあります。
1899年に岡山県の大久保重五郎氏によって、「白桃」という品種が発見されました。
現在は本白桃とも呼ばれ、白い果肉に甘くてなめらかな食感、甘い香りなど、優れた特長を持っており、この品種からたくさんの桃が誕生しました。
現在、岡山で特に有名なのは清水白桃(しみずはくとう)です。
白くて美しい見た目や上品な味わいから「桃の女王」と呼ばれており、ぜひ一度は食べていただきたい品種です。
それではぶどうに続き、5月上旬の桃の生育状況をご紹介します。
まずは清水白桃の様子ですが、小さな実ができていました。
桃の季節は主に夏ごろで、これから少しずつ大きくなります。
ここで質問ですが、桃の木にはいくつの実がなると思いますか?
なんと驚くことに放っておくと、1万個以上の実がなります。
もちろん全てを実らせると栄養が行き届かず、一つ一つが小さくなるため、千個ほどまで落としていくそうです。
取材時も不要な実を落とす作業が行われていました。
重要なのは1回ではなく、3回に分けて落とすことだそうです。
一気に数を減らすと、今度は果実に栄養が行き過ぎてしまい、種が膨らんではじけ、枝から外れてしまうとのこと。
桃はとても繊細な果物で、生育の段階から細やかな気配りが欠かせませんね。
そしてもう一つの桃の品種「冬桃(ふゆもも)がたり」の様子です。
名前の通り、一般的な桃とは異なり、冬に収穫を迎える希少な品種です。
今の時点でも大きくなっていますが、なんとここから冬まで育ちます。
といっても桃の膨らみは途中でストップするため、巨大になるわけではありません。
長い間木に実り、甘さの蓄えられた白くて美しい果肉。岡山らしい桃を冬にも楽しめます。
今年の桃の生育も無事にスタートしました!
これからどんどん成長し、おいしく大きく育っていきますので、ご期待ください!