5月上旬のぶどう。その2
さまざまな品種と環境

産地レポート

2023.5.26

前回は加温栽培のシャインマスカットの様子を紹介しました。

https://okayama-craft-fruit.com/news/2023/05/16/681/

続いて紹介するのは、無加温のハウスで育てられているピオーネとオーロラブラックです。

ピオーネは言わずと知れた人気のぶどう。
岡山県が日本一の生産量を誇る品種で、大粒で濃厚な味わいに、皮離れの良い食べやすさが人気です。

生育の始まったピオーネ

オーロラブラックは岡山で誕生したオリジナルの品種です。
見た目などピオーネと似ていますが、特長はなんといっても1粒の大きさです。
皮は薄く渋みも少ないため、まるごと食べて独特の食感を楽しめます。

生育の始まった岡山県オリジナル品種 オーロラブラック

どちらも黒色の品種ですが、今はまだ緑色をしていますね。

最後に紹介するのは露地栽培のシャインマスカット。
まだまだ生育が始まったばかりで、花穂(かすい)と呼ばれるほんの小さなつぼみの状態です。
これがやがて実になるのですが、実際のぶどうと比べるとかなり多いですね。
一つ一つに栄養が行き届くように、まずは余分なつぼみを落としていきます。

たくさんの数があるシャインマスカットの花穂

もう一つ大切な作業は、今年生えてきた枝をぶどう棚にくくりつける「誘引」です。
枝を放っておくとあちこちに伸びて、成長に望ましくない形になります。

単に枝をちょっと動かせばよさそうですが、実はとても難しい作業。
寝かせようとするとすぐにポキッと根元が折れて、付いている実もダメになってしまいます。
シンプルながら職人の技が求められます。


ぶどうの生育には気温が大きく関わってきます。
今年は3月の下旬〜4月上旬の開花時期の気温が高く、7〜10日ぐらい開花時期が早まりました。そのあと4月下旬には気温が下がり、成長が落ち着いたそうです。
気温によって成長が早まったり遅れたりしますが、農地の場所や加温ハウスの利用などで時期をずらし、長く出荷できるように工夫しています。

これから収穫まで成長の様子をお届けしますのでお楽しみに!