ぶどうはなぜ色が違う?

岡山の果実 豆知識

2021.10.8

ぶどうは、黒・赤・黄緑と、色の系統によって個性がありますね。
風味や見た目に違いがあることで、多種多様な楽しみ方ができますが、そもそもなぜ同じ「ぶどう」で色が異なるのでしょうか?
品種が違うといえばそれまでですが、これはそれぞれのぶどうが持つポリフェノールによるものです。

ぶどうのポリフェノール

ポリフェノールとは、植物に含まれる色素や渋みなどの成分のこと。
身近な話だと、ワインに多く含まれていると聞いたことがあるかもしれませんね。
ポリフェノールには多くの種類があり、その種類や含有量の違いが、ぶどうの個性的な見た目をつくっています。

例えば、ニューピオーネなど黒色のぶどうでは、皮にポリフェノールの一つであるアントシアニンが多く含まれており、黒色の印象が強い見た目になっています。
一方で、マスカット・オブ・アレキサンドリアやシャインマスカットなど、黄緑色をしたぶどうはアントシアニンをあまり含んでおらず、黄緑色が強く現れています。

さらにポリフェノールは、抗酸化作用などを持ち、私たちにとってさまざまな良い効果があると、期待されています。

黒色のぶどう

ポリフェノールを含むぶどうの皮は渋みがあるため、日本ではむいてから食べるのが一般的ですが、栄養面で考えると少しもったいないですね。
近年は、黒い色の品種でも皮ごと食べられるものが増えており、岡山で誕生したオーロラブラックは皮が薄く、よく洗ってからまるごと食べられます。

農家の方は、ぶどうの皮一つとっても、傷を付けないことや色付きの良さなど、生育にこだわりを持っています。
味だけでなく、見た目の特徴も含めてぶどうの個性だといえますね。